こんにちは。週3テニスプレーヤー、テニスショップ東京浅草の店長あさけんです。初心者だけどガットは何を選んでいいかわからない、ある程度テニスはできるようになってきたけど、ガットはたくさん種類がありすぎてわからないよ、という方へ向けて3つの基準からお悩みを解決していければと思います。
本記事の内容
ガットの種類と性質
- マルチストリング(ナイロン)
- モノストリング(ナイロン)
- ポリエステル
- ナチュラル
ガット選びの3つの基準
- プレースタイル
- 耐久性
- 身体への負担(ケガなど)
ガットの種類と性質
マルチストリング
ナイロンを素材とし、細い糸を束ねて構成されたガット。柔らかく、球持ちもよいため女性やボレーを中心としたプレーヤーにおすすめ。
メリット
- ホールド感がある
- 打感が柔らかい
- テンション維持率が比較的高い
デメリット
- 耐久性が低い
モノストリング
ナイロンを素材とし、太い芯に細い糸を巻き付けて構成されたガット。反発性がよく、価格も安いものが多いのでコストを重視したい方におすすめ。
メリット
- 反発性が高い
- 価格が安い
デメリット
- マルチストリングに比べると打感が硬い
ポリエステルストリング
ポリエステルを素材とし、ほとんどが一本芯の単一構造です。反発性は弱いですが、耐久力とスピン量が他のガットに比べて格段に上がります。パワーのある方におすすめ。
メリット
- スピンをかけやすい
- 耐久性が高い
デメリット
- 反発性が低い
- テンション維持率が低い
- ケガの原因になりやすい
ナチュラルストリング
牛の腸を素材としており、非常に高価です。テンション維持率が高く、打感も柔らかいため、ナチュラルストリングでないとだめだというお客様もいらっしゃいます。
メリット
- ホールド感がある
- 打感が柔らかい
- 反発性が高い
- テンション維持率が高い
デメリット
- 価格が高い
- 湿気に弱い
ガット選びの3つの基準
プレースタイル
まずどのようなプレーを主軸とするかで、大まかにガットを選択します。(今回ナチュラルストリングは含めません)
ストローク主体→モノストリング、ポリエステル
ボレー主体→マルチストリング、モノストリング
まずストロークがメインの方には、モノストリングorポリエステルをおすすめします。その中でボールスピードを重視する場合はモノストリング、コントロールやスピン量を重視する場合はポリエステルを選択するとよいでしょう。
続いてボレーがメインの方、ナイロン素材のマルチストリングorモノストリングをおすすめします。耐久性が気にならない場合、マルチストリングにすることでボレーでのフィーリングはかなり良くなります。ただしストロークもしっかり打つ男性ですと、一回の練習で切れてしまうこともあるため、パワーのある方にはおすすめできません。
耐久性
お財布に優しいか優しくないか、こちらも非常に大切な要素です。ガットの太さ(ゲージ)が同じ場合、ポリエステル>モノストリング>マルチストリングの順に耐久性が高いです。
ポリエステルは他のガットと比較して圧倒的に耐久力が高く、例えばマルチストリングが1週間、モノストリングが2週間という方でも、ポリエステルにすれば1カ月以上は持ちます。
次点で耐久力が高いものはモノストリングになります。ポリエステルと比べると耐久力は大分劣るものの、太い芯が真ん中に通っているため、マルチストリングよりは長持ちします。
最後にマルチストリング。打感や球持ちはよいものの、使用していると劣化があっという間に進みます。先ほどもお伝えしましたが、パワーのある方だと2時間の練習中に切れる可能性があります。
身体への負担
この項目を設けたのは、私自身が怪我に苦しんだからです。最も大事な要素になります。
ポリエステルストリングはストリング自体が非常に硬いため、ボールを打った時の衝撃が強く、体への負担が高いです。特に肩、肘、手首とその周辺の筋肉などに違和感のある方はポリエステル素材以外のストリングを使用することを強くおすすめします。
ポリエステルの耐久力は魅力的ですが、かわりに体を痛めてしまっては元も子もありません。
あて皮やハイブリットガットで衝撃を緩和したり、切れやすいガットにエラストクロスなどで耐久性を上げるご提案もできますので、ガットでお悩みの方は是非ご相談ください。
まとめ
最後に本日のまとめです。
- マルチストリング→ボレー重視や、打感を重視したい方におすすめ
- モノストリング→反発性や、マルチストリングでは耐久性に不安な方におすすめ
- ポリエステルストリング→スピンや、コントロールを重視するパワーのある方におすすめ。※但しケガに要注意
ガット選びの参考になりましたでしょうか。ガットには同じ種類であるストリングでも硬い柔らかい、耐久性が高い低いなど様々な種類がありますが、それはまた次回以降におまとめします。張りの強さ(テンション)やガットの太さ(ゲージ)についても同様です。
ご覧いただきありがとうございました!店頭でもお待ちしております!
Youtubeの動画もご覧ください。実際にそれぞれのガットを打ち比べています↓